美しく、華麗に、情熱的に、ベリーダンスの魅力とは?

ベリダンサー 邦絵ゆかさん
(yukaベリーダンスアート主宰・元松竹歌劇団)

3月末日、我々は都内のシアターレストランに伺った。フラメンコを始め様々なライブを行っているスペイン料理店だ。

この日はベリーダンサー邦絵ゆかさんが主宰するyukaベリーダンスアートの発表会が行われ、特別に席をご用意して頂いた。初めて目の当たりにする生のベリーダンス。2時間余りの発表会であったが、正直圧巻だった。照明に映えるきらびやかな衣装、指先から足先までほぼ全身の躍動、緻密さと大胆さが交差するグルーヴ感…ゲストのタップダンスあり、アコーディオン演奏ありの多彩で飽きさせない構成にあっという間にフィナーレを迎えた感じだった。

 

ベリーダンスの起源は古代エジプトともオスマントルコとも言われるが、そのエキゾチックな持ち味をベースに、より現代風に、そしてどこか日本的な要素も加えられアレンジされているように感じられた。発表会には邦絵ゆかさんのレッスンを受けている教室の生徒さんが多数参加され、どなたも心底踊るのを楽しんでステージに上がっていた。

踊り手も観客もこんなにも惹きつけるベリーダンスの魅力とは何なのか、邦絵ゆかさんにインタビューしてみた。

 

─シアターレストランでの発表会は大盛況でした。華やかな衣装や照明、多様なダンスは大変見ごたえがありましたね。

「地元大田区での「芸術フェスティバル」や各種イベントへの参加は、集客や会場の心配をする必要もなくダンス・構成に集中できるのですが、発表会は主催という事で受付の方やカメラマン、お手伝いの方など全て手配しなければならず、衣装、音楽、チラシ作り、経費のやりくりなど、大変なことも多いのですが、大盛況で終えることが出来ほっとしております。今回はゲストで、プロのタップダンサーやアコーディオン奏者の方も出演いただき民族舞踊やフュージョンの振り付けを加え、お客様にも、生徒さんたちにも喜んでいただけた充実したショーになりました。これからも少しでも多くの皆さんにベリーダンスを見て、知っていただく機会になればと思っています。」

 

─邦絵さんは教室の主宰と並行して現在もダンサーとしてイベントやレストランのショーに出演されていますが、ダンスを始めたきっかけを教えていただけますか?

「始めたのは小学校に上がる前、4、5歳の頃でモダンバレエを習っていました。小学校に入ってからはクラシックバレエを始めて、ピアノなど他の習い事もしましたが、踊りだけはずっと続いていました。

ダンスを仕事にしたいなというのはもう、その頃から思っていました。

高校卒業後、松竹歌劇団の舞踊学校に入学して、あらゆることを学びました。バレエはもちろん、日本舞踊や和洋楽器、歌、お芝居など、歌劇団で必要なレッスンを受けました。

晴れて松竹歌劇団に入団し、ダンサーとして多数の舞台に出演させていただきました。

歌劇団では所謂レビューショーでしたので、スパニッシュやカンカン、ラテンなど各国のダンス、タップ、日舞、民謡、ラインダンス、歌、芝居など様々な経験をしました。」

 

─やはりダンスの話をしている時の邦絵さんは目がキラキラと輝いている。

「10年超の在団中に約5000回のステージを踏みました。歌舞伎座、サンシャイン劇場などの国内各劇場、全国各地のホールや会館、海外ではロシア、ドイツ、香港、ヨルダンなど多くの公演に参加しました。

実はこのヨルダン公演の時に現地での歓迎会で初めて「ベリーダンス」を目にしました。

それまでダンサーというのは細くて、筋肉質で、足がどれだけ上がるか、回転にキレがあるかを重要だと考えていて、少し太ると役を降ろされることもあったりしたのですがベリーダンスでは、ふくよかで女性らしい体型の方が、体の内側から表現されているのを感じてこういうダンスがあるのかと感銘を受けました。歌劇団を退団後2001年に、国内の複数のベリーダンススタジオに入り一から初めました。その後、海外のダンサーのワークショップを受けたり、又エジプトまで個人レッスンを受けに行ったりして研究を続けました。」

 

─なるほど、体の内側からの表現。たしかにベリーダンスには見ていてそう感じる一面がありますね。それにしても研究熱心というか、邦絵さんのダンスに対する情熱は並大抵ではありませんね。現在の教室を主宰するようになったのどのような経緯があったのですか?

「ある時『ベリーダンスを習いたいが敷居が高く感じる』という相談を受け、様々な年代、目的の方が笑顔で踊れるベリーダンス教室を開講したいと考えたのが始まりです。

誰でも気軽に始められるという事で、お子様連れのお母様や、70代の女性など、幅広い層の方が集まるようになりました。現在は大田区の教室、浦和美園での教室でレッスンをしています。レビュー経験を生かした華やかなオリジナルも好評ですが、ベリーダンス各ジャンル、民族舞踊、フュージョンまで幅広く踊ります。レッスンはやはり基本が大事で、私自身が粘り強い性格なので、分かって頂けるまで、自分の動きをコマ送りのように何分割にもして教えたり、様々な踊りから得たストレッチをして充分に身体をほぐして頂いています。」

 

─お子様連れでもレッスンが受けられるというのは、魅力的ですね。まさに敷居の高さを取り払った画期的な教室だと思います。邦絵さんご自身は教室の他にショーやイベントへの出演機会も多いようですね?

「はい、お陰さまで、大小のホール、レストランや屋形船など、出演のご依頼をいただく事も多くステージダンサーとしての活動も続けています。旅行者の方やベリーダンスを初めてみる方も多く、知っていただく貴重な機会と考えて継続していければと思っています。

上級の生徒さんと一緒に出演することもあり、一番多い人は年に10本も出演機会がありましたし、区の芸術フェスティバルなど、教室のチームとして出演する機会もあります。」

 

─様々なショーで活躍されておられる邦絵さん。ドライバーが当たり前のように毎日ハンドルを握っているように、邦絵さんにとって踊る事はまさにライフワークなのだと感じさせられる。「ダンス」をお仕事としてここまで続けてこられて思う事を尋ねてみると、

「歌劇団の頃は松竹に所属する社員としての活動で大きな舞台での公演、退団後はスタジオの確保や生徒さんの募集など自分で何もかもやらなければいけないという違いはありますが、ダンス以外のお仕事の経験が無いまま、現在に至ります。

私の教室は、敷居を低くして、どなたでも始められる、より大衆的なものですのでベリーダンスの教室としては少し異端なところがあるかもしれませんが、より多くの方にベリーダンスを知っていただく、体験していただく事でもっともっと認知していただけるようにコツコツ広めていくことを目標としています。

よく、『ベリーダンスで痩せますか?』と質問されますが、ベリーダンスは身体を絞って足を高く上げたりというダンスではなく(シャープな動きもあります)胸、腰、腹部などを優雅に動かして自分自身を美しく表現していけるダンスですのでメリハリのある女性らしい美しい身体を作っていくことは出来ます。又、肩こりが治ったとか身体が内側からじわっと温かくなって、冷え性が治った方もいます。

そういう意味では、若い人だけではなく、年齢を重ねた方にも続けていただけるものですのでもっともっと多くの方に興味を持っていただければと思います。」

 

…と満面の笑顔で答えて下さった。

「ダンス以外の仕事は経験した事がない」と笑いながら話してくれたが、心の底からダンスを愛し、ベリーダンスをもっと多くの人に知ってもらいたい、体験して楽しんでもらいたい、という情熱が全身から満ち溢れているように感じられた。

会社名/名称 yukaベリーダンスアート
ご紹介期間 2019/06/01 ~ 2019/12/31
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